セラミドの効果を正しく知る
ひとくちに保湿と言っても、有効な成分っていろいろなものがありますよね。その中でも最近王道になっているのが「セラミド」ではないでしょうか?
ドラッグストアやコンビニなどに売られている比較的低価格帯のものでもセラミド入りはありますし、それこそ1本1万円を超えるようなものでもセラミド入りのものはあります。
その理由は何と言っても保湿効果が高いからですが、ではどんなメカニズムでセラミドは保湿してくれるのか?と聞かれれば、すぐに正しく答えられるという方は案外少ないのではないでしょうか。
ですのでこのページでは、セラミドって何?という部分から具体的に保湿のメカニズムについても解説してみました。
セラミドはどんな成分?
セラミドは、肌の角層と呼ばれる肌を生み出す組織にあります。角層には細胞がたくさん存在しており、新しい皮膚を常に生み出しています。
この角層細胞のすき間を満たす働きを持ち、水分を抱き込むことで細胞同士をつなぎとめている仕事をしているのがセラミドです。水分を抱き込むとスポンジのように膨らみ弾力を伴った肌を作ることができます。
しっかり水分を含んだセラミドが角層で満たされることで、肌のターンオーバーを整えることができますし、肌本来のハリを生み出すことができます。また肌のしっとり感などもセラミドが機能している証拠です。
逆にセラミドが不足している状態にあると、肌荒れを引き起こします。
セラミドは化粧品で補うのが◎です
セラミドは人間の体の中で生産されていますが、20歳代前半をピークにだんだん生産量が減っていきます。セラミドに限らず、加齢は潤いのもとになる物質をどんどん奪っていく起因になります。
単純に考えれば、減っていくなら補っていけばいいのですが、セラミドを補うには食べる(飲む)で摂取するのと、肌に塗って補給する2つの方法があります。
食べ物でいえばこんにゃくの中にはセラミドが含まれており、食べることで肌がふっくらしていくなどと言われていますが、肌への影響はごくわずかで、劇的な効果は期待できません。おすすめしたいのが、セラミドが含まれた基礎化粧品を使うことです。
肌へ直接つける化粧品からセラミドを浸透させていくことで、ふっくら肌を作りだせる時間を縮めることができます。やはり、効果の速さを求めるなら内服より外からしっかり塗りこむことが重要です。セラミドが存在して効力を発揮するのは、肌の表面に近い部分であることも、外用剤が有効であることの裏付けになります。
化粧水や保湿クリームなどにセラミドが含まれている商品が多く見られ、特に保湿化粧品はラインづかいをすることで、肌に充分なセラミドを補うことができます。
セラミドは「ヒト型」「低分子化」を選ぶのが大切です
セラミドにはさまざまな形があります。
食べ物や化粧品でセラミドを補うことができても、私たちの肌にあるセラミドと形が合致しなければ、体内に吸収されることがありませんし、肌の中で補ったセラミドが機能することもできません。
おすすめしたいのが、私たちの肌の中にあるセラミドに近い機能を持った「ヒト型セラミド」を採用している化粧品です。肌になじみやすく、効果を発揮しやすいと考えられています。
また、セラミドは分子量が大きいものがあるので、細胞のすき間を満たす機能が満たせるように分子量を小さくしたもの、低分子化がなされているものを選びましょう。これは「ナノセラミド」などとも呼ばれています。
具体的には富士フィルムが開発した、粒の大きさがなんと20ナノメートルというナノセラミドが傑出しています。
富士フイルムを始め、ポーラとオルビスが手を組んだディセンシアというブランドも、セラミドに一工夫加えてナノ化したセラミドを開発しています。
セラミド入り化粧品を選ぶなら、こうした独自の技術・商品を開発しているメーカーのものを選ぶことが重要です。